世の中にあるけったいなもの。
お風呂に入るのが好きである。
日頃は忙しくてシャワーで済ませることも多いが、ゆっくりと湯船に浸かり、お湯のあたたかさに身も心もときほぐれていくあの感覚は、何物にも代えがたい。まさに至福の時である。
さら湯にそのまま浸かることもあるが、入浴剤を入れるとまた一味違う心地よさを味わえる。最近は種類も豊富で、炭酸ガス入りのしゅわわ~と泡が出るもの、各地の名湯を再現した温泉シリーズ、お肌のうるおいに重点を置いたスキンケアもの、などなど、どれにしようか迷うのもまた一興である。
そんな入浴剤の変わり種(?)として、バスボムなるものがあるのを知った。
バスボム。。。
お風呂でどかん!みたいな印象のあるネーミングだが、どうやら舶来もののようである。イギリスから渡ってきたらしい、知らんけど(←なぜか関西弁)。
どんなものかと紹介している番組があったのだが、見ておののいた。
「驚いた」を通り越して、「慄いた」、である。
ここから先は、バスボム好きな人にはご遠慮願いたい。
かなり辛口である(あくまで個人的見解である)。
まず、見た目が非常に濃い。
ほぼほぼ原色で、いかにも舶来ものという感じだが、手に取る気にならないどぎつさである。
香りが良いというのも「売り」らしいが、このどぎつい色の物体に、鼻つけてくんくんする気にどうやってなれようか。
香水とか薫物というのは、もともと体臭をカモフラージュするために生まれてきたものだというが、この色からすると、相当きつい香料を使ってるんじゃないだろうかとか想像してしまう。
そして、このどぎつい物体を湯船に放り込むと、魔法が起きる(らしい)。
鮮やかな色が何層にもなってお湯にゆらゆら漂う様は、絵の具で汚れたパレットを洗っているかのごとし。
魔法はこれだけではない。
バスボムには、さまざまな仕掛けがほどこされている。
自分が見たものは、中から花が出てきた。
花。。。なのか、これ?
どう見ても、ちぎった新聞紙がわさわさ出てきたようにしか見えなかったのだが。
近くで見ると花なのだろうか、単に映り方がよくなかっただけか???
そんなこんなで、初めて見た映像ごしのバスボムは、なんてけったいなものだろうという印象しか残さなかった。
利点をあげるとすれば、これを使えば、五日間追い炊きで使い続けた湯船のお湯を、「今日入れたばかり~」とごまかすことが可能だろうということくらいか。
しかし、物事は、自分で経験して初めてその真価について評することができる(と思う)。
なので、一度試してみたいと思うが、自腹は切りたくないので、誰かがくれたら使ってみることにしよう。
☆B2