【B3】秋晴れ、父との面会、ニット帽。
久方ぶりに我がブログを訪ねたら、90日以上更新していないブログに表示される広告が出ていた。
なんか田舎の空き家みたいなうらぶれ臭がする。
よく見れば、前回の投稿は昨年の11月、早一年が過ぎようとしているではないか。
しかし誰もブログの存在に触れない、という我が家である ( ̄▽ ̄)オワッテルヨ
とりとめもなく今日を綴ろう。
今日は、特養にいる父に会いに行ってきた。
前回の訪問は8月の終わりで、姉の帰省に合わせて母と3人で訪問した。
当時は夏祭りの後で、コロナ感染が再拡大。隣町にある父の施設でも厳戒態勢が敷かれ、面会はガラス窓越し、時間も15分という制限があった。
今日は一階に設えた面会場所で直に会うことが出来たが、相変わらず15分という短い面会時間。一度に面会できる人数も二人までとなっていた。
もう少しゆっくりしたいところだが、このようなご時世である。我儘も言えまい。
会って早々、お土産に持参したサクマのいちごみるく飴を一つ、口の中に放り込んであげた。嬉しそうに笑う父。
冬生まれの父は、もうじき83歳になる。
世の中には元気もりもりな80代の方が沢山おられるだろう。
しかし、車椅子にちょこんと座った私の父は、年々小さくなっていく。
まあ仕方がない。
それでも、顔色は良く、表情も柔和で、話し方も穏やかだ。
ごはんもおやつも残さず食べているらしい。
職員さんが淹れてくれるコーヒーが美味しいと、会うたびに言う。
趣味もある。以前はスクラッチアートで、今は塗り絵。
私のお古のファーバーカステルを使い、単純な下絵に意外と凝った色遣いを施す。
今回は、姉が贈ってくれた塗り絵を一冊、私が用意した飴三袋をお土産に持っていった。
飴は件のサクマに塩ミルク飴、コーヒー飴。
以前は、父が好きだからと母が黒飴ばかり買っていたが、ある日、あまりお好きじゃないようで黒飴が余っていますと職員さんに言われた。
私は思わず笑ってしまった。だって母のラインナップは、黒飴Aタイプ、Bタイプ、Cタイプって、とにかく黒飴尽くしなんだもの。そりゃあ、飽きるよね(笑)
以来、抹茶ミルクやミルクティー、はちみつレモンにチェルシー、フルーツミックス等々、毎回、違うものを選んで持っていく。
チョイスの基準は、そのとき私が食べたい飴や姉の推し飴。
やっぱり自分が美味しいと思うものをシェアしたいから。
自宅にいた頃は、帰省した私が買ってきたお菓子をいつも一緒に食べていた。
もう少しちょうだいとよくねだられた。
短い面会時間が終わり、帰り際はいつも同じ台詞。
「次はいつ来るの?」
「次はお誕生日の頃に来るよ。」
「そうか、じゃあ気をつけてな。」
「お父さんもね、風邪をひかないように。」
父のひざ掛けを整え、そう返した。
職員さん達に見送られ、手を振りあって、施設を後にする。
暫く行って振り返り、小さな父が乗る車椅子を若い職員さんが押していく光景を見守った。
またね。
世の中には酷いことをするヒトがいるが、幸いなことに父のいる施設の皆さんは穏やかで良い人ばかり。
とても有難い。
帰途、衣料品や日用品などを販売する店に立ち寄り、父の冬用のニット帽を購入した。冬の間、ニット帽は父のトレードマーク。
今年は明るい色が欲しいと口にしていたので、綺麗なオレンジ色とやや渋めな赤色の二種類を買った。
近場の店には綺麗な色がないと気を揉んでいた母も、これで漸くホッと出来たに違いない。
可愛いね。
★B3