Bの響宴

リタイヤを迎えた親のための認知症予防プログラム - 「ひとまず家族でブログやります。」(B型一家ほぼ全員参加型企画)

恰も好し(あたかもよし)。

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最近、ファッションコーディネートに関するブログをよく読むようになった。
自分はB1やB3ほどお洒落に関心があるわけではない。
服装についてのポリシーはただひとつ、「清潔であれ」である。以前は、清潔でありさえすれば、パンツに穴が開いていても許容範囲であったが(外からは見えないし)、穴あきパンツは運気が下がるということで(多分)、現在は許容範囲外としている。
ちなみに、指先に穴が開いたり、足裏部分が擦れてバーコード状になった靴下も許容範囲外である。百歩譲って足裏はまだごまかせるとしても、指先の穴を隠して歩くのはかなりしんどい。ゆえに、この状態に達した靴下は、窓拭きという名誉あるお役目を果たした後、勇退(廃棄ともいう)となる。

そんなお洒落無頓着人間が、なぜにコーディネート(以下「コーデ」という。←達人たちのみが使える言葉である)に興味を持つようになったのか。
それは、「中年は何を着たらよいか」問題に直面したからに他ならない。
着たいものを着ればいいという意見もあるだろう。実際そうだと思うが、加齢ゆえか、これまで着慣れていたものがあわなくなってきた。ずっとジーンズ派であったが、それがどうもしっくりこなくなったのである。体型面、精神面、ともにである。体型的問題に精神面が引きずられていると言ってもよい。

そういえば、先日、「ジーンズ」という言葉を使ったら、知人に「えっ」という顔をされた。一般的に「デニム」というのではないか、と。
デニムは生地の名称じゃないのかと問うてみたが、ともかく「ジーンズ」という言葉は垢抜け感がゼロらしい(むきっ)。いいじゃないか、ジーンズで。デニムのズボンはジーンズだ!

話が逸れたが、ともかく、その長年履き慣れたジーンズが、窮屈で仕方なくなってきた。おうち用のかぼちゃパンツみたいなだぼっとしたジーンズは良いのだが、さすがにそれを外出着とするのはいかがなものか。かぼちゃが歩いていると間違われたら困る(謎)。

しかし、ジーンズがNGとなると、何を着たらいいのか。自分の場合、ボトムス主体で考えるため、そこが決まらないとトップスも決めようがない。
パンツ(ズボンともいう)か? しかし、体型的にパンツは似合わない気がする。
では、スカートはどうか。昔はタイトスカートをよく履いていたが、今はまったくもって履きたくない。というか履けない。履いた姿を横から見ると、歪なS字カーブが丸わかりである。腹の部分が出っ張って、少し下った反対側では尻の部分が出島と化している。バランスが悪いにもほどがある。足の短さが際立ち過ぎだ。おまけに履くのも脱ぐのも出島でいちいち引っかかる。

悩んだ末に行き着いたのは、ミディアム丈のスカートか、スカートのようなキュロット(←ワイドパンツとかスカーチョとかスカンツとかいうらしいが、違いはよくわからない。要するに布をたくさん使ったキュロットだ)である。
しかし、スカートは不得意分野だ(スカートに限らずファッション全般不得意だ)。何をどのように合わせればよいのかわからない。何せ、これまではジーンズにTシャツ(もしくはセーター)が定番だったし。

そこで頼りにし始めたのが、中年世代が発信するコーデブログである。プチプラ主体のコーデものに絞っているが(お高いものはそもそも買わないので参考にならない)、まあ、皆さん、実にお洒落である。
どうしてこうも自分をきれいに演出できるのだろう(感心)。
コーデの出発点がピンク色の一枚のスカーフとかレモン色のサンダルからとか、もうありえないくらい難易度が高い。万年お洒落初心者の自分には、例えば長靴からどうやって全身コーデを生み出したらいいのかさっぱりわからない。
こうした方々は、間違っても穴の開いたパンツやバーコード状の靴下など履かないのであろう。きっとお洒落に対する姿勢が根本から違うのだ。

実際、服のコーデには、着る者の個性が如実に表れる。幾通りも考え得る組み合わせの中から、これというものを探り、選び、決める。アクセサリーや靴、バッグも加えると、使えるアイテムに制限をかけたところで(例えば某ブランドの今季アイテムのみを使えとか)、複数の人がまったく同じコーデをする確率は非常に低いのではないだろうか。
これはもう立派な「創造」だ。
そう、コーデとはクリエイティブなものなのだ。
参考にと始めたコーデブログチェックが日課となってしまったのは、他人の創造を観賞できるという楽しみを見出したからなのかも知れない。

さて、「今日のコーデ」はどんな感じだろう。
ひとつでも真似できるものがあればいいが、そもそも真似るだけのセンスが自分にあるのかどうか。
毛玉のできたセーターは許容範囲外かと悩みながらバーコード状の靴下を矯めつ眇めつしているうちは、人様のお洒落をただ楽しむに留まるかも知れない。
けれど、これまでまったく意識しなかった領域に関心が向くようになったのは、自分の幅が広がるという点で良いことなのではないだろうか。


☆B2

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※素敵なイラストは Illust AC(作者:悠様)よりお借りしました ♥  by B3

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