【B2】美味い……か? #Radis au beurre
昔、外食でサラダを頼んだら、レタスや水菜やらに紛れて、薄くスライスされた、丸くて白いものが入っていた。皮の部分が赤くて、彩りを添えるにはちょうどよい感じ。
なんじゃらほいと思いつつ、食べた。
美味いのかなんなのかよくわからん。
薄いし、水っぽいし、他の野菜やドレッシングにおしくらまんじゅうされて、完全に負けている。
その後も度々目にすることに(口にすることに)なるそれは、後にラディッシュという名前の野菜で、大根の一種だと知った。
別名、二十日ダイコン。
20日から30日くらいで収穫できるところから、その名が付けられたという。
見かけは可愛いが、あまりスーパーで見かけないし(ホントは売られてるのかも知れないが、興味がないので気づいてない確率9割)、積極的に買い求めることもなかった。
しかし、辻さんのブログで、フランス人は、前菜としてラディッシュをこんな風に食べているという記事を読んでから、何となく気になっていた。
そしたら、昨日、たまにのぞく八百屋で、ラディッシュが2袋100円(タイムセール!)で売っていた。どうしようと思いつつ、結局買った。
おフランス風を試してみるのに、ちょうどよい。
さて、そのおフランス風というのはどういうのかと言うと、すごい単純である。
ラディッシュにバターと塩をつけるだけ。
それだけ。
それだけですよ、奥さん。
ラディッシュを半分に切って、バターを挟んでもよい。
というわけで、やってみた。
(ちなみに、ラディッシュの葉っぱは、刻んでお米に混ぜて炊いた)
みずみずしく、真っ赤な皮のコロンとしたラディッシュは、実に愛らしい。
半分に割って(歯で齧った。むろん、包丁で切るのがめんどくさいからだ)、片割れを何も付けずに食べてみた。
うむ、ダイコンの味。
それ以外のなにものでもない。
しかし、ダイコンと同じで、ジアスターゼとかナントカとか、栄養的には優れているらしい。
というわけで、いよいよおフランス風に。
もう片方にバターをちょんと乗せ、塩を少し付けて口の中へ。
シャクシャクシャク(←咀嚼音)。
ほおー、
これはこれは、
とても美味い…………、
かな???
うーむ、わからん。
普通に美味い。
だが、ものすごく美味いわけでもない。
しかし、なんとなくクセになりそうな。
目の前にあったら、ポリポリ何個も齧ってしまいそうな感じ。
ただなんとなく。手持ち無沙汰な感じで。
何というか、お手軽感満載。
おフランス風というより、ねずみが二十日ダイコン齧ってる風。
これからしばらくの間、スーパーとかで見つけたら買ってしまいそうだ。
ちなみに、ラディッシュは初心者でも簡単に栽培できるらしい。ベランダとかで。ちょっとやってみたい。いや、やらないけど。
ラディッシュとバターと塩。
ポリポリ齧るにはよい季節になってきた(謎)。
⭐︎B2
辻仁成さんのブログはこちら。
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