みなもすなる株といふものを……
……始めた。
実のところ、証券口座は去年の秋に開いていた。
去年のB3の帰国時、B1やB3が株の話で盛り上がっているのを脇で見ているうちに、ふつふつと興味が沸き起こった。
それまでは、自分はそんな怪しげなものには手出しをしないと思っていたのだがな。
なぜならば、昔々、B1の口車(謎)に乗せられて、なけなしのお金で某社株をちょぴっと買ってみたら、全然儲からないどころかマイナスになったからだ。
以来、株になど手を出すもんじゃない、地味にコツコツ銀行預金、ちょっぴりの利息でもマイナスになるよりなんぼかマシ、と思い続けてきた。
そもそも株取引なんて面倒くさそうだし、経済弱いし、数字チンプンだし。
が、二人があまりに騒いでいるのと、もう何年も銀行利息がちょっぴりどころか雨漏りしてんじゃないのかと思うほど低いため、ちょぴっとならやってみようかな、今はネット証券でお手軽にできるみたいだし……と、へっぴり腰的な意欲が沸いた(謎)。
近頃、株取引きする人って珍しくないんだよね。その辺のオバサンが平気でネット取引きしてるし。オバサンにできるなら自分にもできるに違いない(多分)。
元同僚が、退職後に「もう会社勤めなんかしない!デイトレになる!」と決意表明し、3ヶ月で100万稼いだという話も自分の背中をドッセードッセーと押した(謎)。
100万設けるのに一体どれくらいの金を突っ込んだのかは知らないが、きっと相当なものに違いない。まあ、奴はギャンブラー型ゆえ、そのような思い切ったことができるのであろう。自分にはできない。そもそもそんな金はない(謎無)。そんな金があったら、10円安いからといってわざわざ遠くのスーパーまでゼエゼエと息を切らして行ったりはしない(謎無)。
そんなこんなで、B1にあれこれ聞きながら、定評のある某ネット証券に口座開設の申込みをしたわけだ。
そう、ここまでは楽ちんだった。
PCとネット環境があれば誰でもできる。何しろ、必要事項を記載してポチッとするだけだからな。
だが、その後がなかなかめんどくさかった。
何がって、色々と書類を準備して提出する過程が。身分証などは単純にコピーを取るか、オンライン上で画像アップできるので簡単だけど、住民票を取りに行かなくちゃいけなくてー。お役所って銀行ATMみたいにどこにでもあるわけじゃないし、なぜか辺鄙な場所にあることも多くて、ホントめんどくさい。
でもちゃんと取りに行ったよ、ちょぴっとの利益を得る日を夢見て(謎)。
そうして無事に開いた証券口座。
だが、そこからが長かった。
実に数ヶ月、そのまま放置。
なぜなら、次に何をしたらいいのかわからなかったからだよ!(威張りっ)
何の株を買えばいいのか、どうやって優良株を調べるのか、自分では選べないから投資信託を買おうか、だが投資信託ってそもそも何だ……とかとか、要するに右も左も上も下もわからなかったわけだ。
B1に聞いてもよくわからんし。そもそもB1は人に教えるのがド下手だし(謎)。
ようやっと投資信託を買ったのが1月の終わり。
投資信託にした理由は、ちまちまと毎月無理のない金額で積み立てられ、あとは放置でよしという、投資オンチかつど素人の自分にぴったりだったからだ。
どの投資信託にするかで随分迷ったけど、とにかく世間一般で評価が高いやつにすれば間違いはなかろうと、最終的に二本に決めた。
そして昨日、遂に現物取引きに手を出した! ババンっ!(←無意味な効果音)
きっかけはB1との水戸旅行で、宿泊したホテルでお茶を飲んでいたとき。
3月末決算で配当率がどうのという話になり、何だかよくわからんが要するに今株を買えば配当金がもらえるらしい。
雨漏り銀行利息より配当金のほうが絶対よくね?
というわけで、B1にあれこれ聞き込んで、二社の株式に絞り込んだ。
そして昨日!
遂に買ったよ、お株様!
いやー、実際に買うまでがまたえらい大変だった。
ネットのブログとか読んでると、みんなとても簡単に買えるとか書いてあるけど、難しいよ! わけわかんないよ! 銘柄を選んで、株数を入力して、それでポチっ!じゃないんだよ! 購入画面に色んな選択ボタンが出てきて、でも何を選択するのかがわからんのだよ!
口座預かりってどれを選べばいいのさ! 「特定」!?「NISA」!?「一般」!?
「優先市場」ってナニさ!?
SORとかFERとかって!?(←既に言葉が間違ってるかも)
「板情報」って、板がどうした! かまぼこか!?
……もう、B1に電話までして聞きまくってやっと買えたよ。
スズメの涙ほどの額しか投資してないのにえらい疲労感だよ。
数百万とか転がす奴ってマジ信じられねー(ってかそんな金持ってること自体に驚愕)……。
まあ、しかし。
今は満足感でいっぱいである。
「やった!」という感じである。
あとは配当金がいくらもらえるのか、ワクワクしながら待つだけだ。
買った翌日、購入銘柄の株価が下がっていたが、そんなのは想定の範囲内である。
株価が下がっても配当金もらえるんでしょー、なら儲けになるじゃん。 いいよ、10円くらいでもさー。
……何となくどこか間違ってるような気がしなくもないが、誰も教えてくれないし、調べてもわからないのでそういうことにしておく。
何しろ「板情報」の見方を間違っていたことにさっき気づいたばかりだからな(威張りっ2)。
「板情報」。
真ん中に「気配値」というのがあって、左右に「売数量」とか「買数量」がある表。
ある値段を境に売り欄と買い欄に数字が書き込んであるやつ。
それを見た自分は、一番大きい買数量を持つ気配値欄の金額が、皆が買おうと狙っている金額だと思った。だから、その気配値欄の金額になったら購入するのが一番良いやり方だと。
結果、違った。
買数量欄にある数字は、その値段で買うことを待っている人の数だった。
つまり、100とあれば100人が買い待ち状態。しかも恐ろしいことに順番なのだという。ってことは、ここで自分が発注したら101番目ってことかいな。20万人とかいたら20万1番になるまで待ってなくちゃいけないってことかいな、順番回って来るんかいなー!
……とまあ、様々な勘違いが飛び交う中(謎)、初めての注文は無事に約定した。
次、いつ、何の株を買うかはまるで未定である。
とりあえず配当金10円が入ることを指折り数えて待つことにする(ちっさい)。
☆B2