Bの響宴

リタイヤを迎えた親のための認知症予防プログラム - 「ひとまず家族でブログやります。」(B型一家ほぼ全員参加型企画)

胃カメラやりました。

半世紀記念…というわけじゃないが、人生初胃カメラやってきた。

去年から今年にかけて逆流性食道炎らしき症状が出て、薬で治ったかと思いきやまた何だか変だよということが繰り返されたので、年も年だしちょっと受けてみるかなということで。

先生も特に勧めるわけでもなく、「まあやってみようか、そのほうが安心するし」といった感じだったが、でもひょっとしたら何か(ナニ)できてる可能性もなきにしもあらずである。そして何か(ナニ)できてたら、お金がかかる。どうせお金かかるなら早いうちに摘んでおくに越したことはない。何でもなかったとしても、不安を抱えて何度も病院通いするよりはいい。検査代だけで済むからだ。

人生の基本原則は常に「少しでも金がかからないようにする」である。そうでなければ、たかだか10円くらいの差でスーパーのはしごなどはしない。

話がずれたが、胃カメラである。

何しろ初めてである。

経験者は周りにゴロゴロいる。B1もそのひとりだが、B1の場合は全身麻酔で検査中ぐうぐう寝ていたということなので何の参考にもならない。

では友人たちはどうかというと、これがまた揃いも揃って阿鼻叫喚話しか出ない。

「ものすごく苦しくてさー! 暴れまくって看護士に身体を押さえつけられたー!」とか、「何でティッシュの箱がこんなにたくさんあるだろうと思ってたら、よだれや鼻水が出まくりでそういうことかとわかったよ!」とか、挙げ句の果ては、「あまりに苦しくて自分で器具を引っこ抜いた!(そして怒られた)」とかとか!

こんな惨憺たる話を聞かされて、怯えない人間がどこにいようか。

だが、乗りかかった船である。もはやあとには引けない。あとに引いたらお金がかかる(かも知れない)。

安心材料としては、口からではなく鼻からカメラを入れる方法で行う(経鼻内視鏡)ということか。鼻からのほうが喉の反射区に当たらないので「おえっ」となることが少なく、苦しさの程度も月とすっぽんらしい。

あと、検査してくれる先生には過去に大腸内視鏡検査でもお世話になっており、信頼度が高い。実際、大腸のときも経験者群(謎)からひどい話ばかり聞かされていたが、この先生、腕が良いみたいで、ほとんど辛さを感じなかった(辛かったのは検査前にウンコを全部出す作業のほうだった。あれは実にめんどくさいし忙しかった)。いつか胃カメラをやるときが来たら絶対この先生で…と思っていたが、その夢が叶った(夢なのか?)。

というわけで、大きめのタオルを持参し、できるだけゆったりしたボロ服をまとって出かけていったよ、病院へ!

検査までの待ち時間は少なかったが(個人クリニックなので一日ひとりと決まっているらしい。そんなわけで予約はかなり先までいっぱい)、その間、脳内ではやはり不安がぐるぐると渦巻いていた。

……器具が詰まって取り出せなくなったらどうなるんだろう……

……鼻から管が通らなくて「んじゃ、口からに変更」とかなったらどうしよう……

……「緊張せずに」と言われたら「内臓が勝手に緊張するのは止められません!」と答えよう……etc、etc・・・

そして遂にきたよ、本番が!(謎)

まずは前処理で鼻と喉に麻酔である。両方の鼻の穴にスプレーで麻酔薬を入れる。

喉に垂れると苦い。これはぺっと外に吐いても良いみたいで、ティッシュにペッとした。そしてベッドに寝かされ、さらに別の麻酔薬を鼻に注入。これはペッとしたらダメで、ごくんと吞み込めと(そして奥に入れるためにズズっと鼻をすすれと)。何でも喉にしっかり麻酔を効かせるためらしい。でも、最初のやつより喉に垂れてくる割合が少ないような???

喉と鼻に麻酔ってどういうん?と思ってたが、1分くらいしたらああこういうことかとわかった。

いや、正直、鼻のほうは麻酔が効いてるのか効いてないのかまったくわからなかったのだが、喉はわかった。麻痺してるのが。しびれているというか何と言うか、ともかく微妙に気持ち悪い。そして唾を吞み込みにくい。そのせいか、呼吸がしづらいような感じで、下手したら呼吸困難にならない?とかちょっぴり不安になった。

そうこうするうちに、今度は鼻に透明な短い管みたいなのを入れられる。「ちょっとコツンと当たりますよー」と言いながらまずは右の鼻の穴に。左右どちらが息をしやすいかをさっき聞かれて「右!」と言ったせいだろう。きっとこちらにカメラを通すのだ。

駄菓子菓子。

どうも奥でつっかえてしまうらしい。

看護士さんはズボッと管を抜くと、左の鼻の穴に差し込んだ。

左のほうが今は息がし辛いんだがな、まあどっちでもいいや、通ってくれれば。

そして、何とかうまくいったらしい。その状態のまましばらく待った。

この管からカメラを入れるんだろうな……と思ってたが、違った。

先生がコツコツとやってきて、視界に胃カメラの黒いコードが揺れる。

遂に来た!と思って覚悟を決めると、なんと透明な管をズボッと抜いて、直接カメラの先を鼻に入れた!

何だったんだ、あの透明な管は! 鼻の穴の奥広げだったのか!?

ちょっと怯んでいると、先生の「うーん……」という声。

「あー、やっぱりちょっときついかなあ……」

そのとき、わたしの眼はしっかりと上部にあるモニターを睨んでいた。

映っているのは、鼻の穴の中。実にくっきりはっきり。

鼻毛が見えないのは、その箇所を既に通り過ぎたせいなのか。

鼻血は出てないねと観察しつつ、何だか妙に狭くてカメラが通るのかどうか微妙な感じ。

(いやいやいやいや!)

私は焦った。

(通ってくれ!)

(じゃないと口からカメラに変更されてしまうじゃないかよっ!!!)

(この際、鼻血ブーになってもいい!)

とにかく鼻っ!鼻からGo!!!

鼻の願い(謎)が届いたのか、カメラは進んだ、喉の奥へ。

そう、検査全体における最大にして唯一の難関はまさしくココであった。

鼻から通るか、通らないか!

そして、通った! 勝ったのだ!(何に)

もー、あとは楽勝でした(謎)。

喉から食道、そして胃、それから十二指腸。

カメラは進むよ、どこまでも(謎)。

でもあまり苦しくない。後で振り返ると必要なかったんじゃないかと思うのだが、ずっと口を開けっ放しにしてたせいだろうか。よだれも出ないし、鼻水も垂れない。当然暴れることもない。

カメラを反転させるために先生がちょっと腕を捻ったときだけ何となく重苦しい感じがしたけど、阿鼻叫喚するほどじゃない。

お腹にガス入れて膨らましていたらしいけど、それも別に苦しくない。

ゲップ我慢してねーと言われたけど、ゲップが出る感じもしない(バリウム検査のときのゲップのほうがよほど苦しい。我慢できずに出しちゃうけど)。

この間、目はじーっとモニターに釘付け。

初めて見るよ、お腹の中。

きれいじゃないか、思ったよりも。

ピンク色だし、ただれとかもなさそうだ。

そして先生も、「うん、きれい。問題ないねー」と。

うむ、人体の神秘(謎)。

こうしてお腹の中のライブ中継、もとい、胃カメラ検査は終了した。

最後、ガスを抜いたのかな、しゅーっとお腹が縮んでいくのがわかって面白かった。

カメラはしゅるっと鼻から抜けた。

以上が人生初胃カメラ検査の顛末である。

これならまたやっても大丈夫である。

ひとつだけ心配なのは、次回もちゃんと鼻を通ってくれるかどうか、である。

経鼻だったからこんなにあっさり済んだのだ、きっと。

次も鼻からにしてもらうためには、鼻の奥がきちんと広がってなければならぬ。

そのためにできることは何だ。

そうだ、太らないことだ!(多分な)

太ったら肉が厚くなってカメラの通り口が狭くなってしまう(多分な)。

だから、絶対太ってはならぬ、甘いものを食べ過ぎてはならぬと心に誓った。

ちなみに、先生も甘いものを食べ過ぎないように、すべては食習慣からと言っていたが、鼻カメラのためにという言葉は出てなかったな、そういえば(当然だ)。

 

というわけで、胃カメラやるなら経鼻です。

そのために鼻の穴の奥をきちんと広げておこう(謎)。

 

☆B2

 

 

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