Bの響宴

リタイヤを迎えた親のための認知症予防プログラム - 「ひとまず家族でブログやります。」(B型一家ほぼ全員参加型企画)

若さとは。

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職場の近くに、某劇場がある。

出勤途中にその裏口辺りを通るのだが、朝からお揃いのジャンバーを着込んだスタッフたちがうろうろしているところに遭遇することもあって、そんなときは「何の公演だろうな」と横目でちらちらと盗み見する。

そしてここ数日、女の子たちが5~6人、固まって立っているのを見かける。
昼公演のために楽屋入りをするキャストの俳優だか女優だかのファンなのだろう。

その待ち方が面白い。
壁際に横一列に並んで、無言で立っているのだ。
その姿、電線にお行儀よく止まったスズメの集団のごとく。

彼女らは何なのだろう。
学生か、会社を休んだ社会人か、家事をぶん投げて駆けつけた主婦なのか。
共通点は、若くて小奇麗な格好をしていて髪の色が茶色っぽいというところだ。
間違ってもジーンズにトレーナーなどではない。
そう、若さとは、スカートを履くエネルギーを存分に持っていることなのだ(謎)。

いずれにせよ、夢中になれるものがあるというのは結構なことである。
たとえ、どこぞの通行人にスズメのごとく見られていたとしても、彼女たちには何の損もない。
そんなとこに日傘も差さずに突っ立っているとシミができんぞ、おい、という声なき注意も、彼女らは意に介さないに違いない。
なぜなら若いからだ。
若さとは、太陽光を顔に直接受けても慄かないことを言うのだ。

たとえ、あと十年後に、「ああ、シミが!」と嘆くことになるなど到底想像できないに違いない。
今を生きるとはまさにこのことだ!
Seize the day, Girls !


……なんてこと思いながら、夕べもよく眠れなかったとブツブツ腹の中で呟く婆だぬきは、両肩に貼ったシップのニオイをぷんぷんさせながら、よっこらしょっと職場に向かうのである。

 

☆Author:B2

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