Bの響宴

リタイヤを迎えた親のための認知症予防プログラム - 「ひとまず家族でブログやります。」(B型一家ほぼ全員参加型企画)

【B3】倍速視聴とメリハリ。

実家のしきみで(たぶん)寛ぐカマキリ。

 

夏が過ぎ、秋になって日が落ちるのが早くなっていくことにまだ慣れないワタシである。

外が暗くなると、はっとして顔を上げ、もしや雨ではとついつい窓際まで行き空を見上げてしまう。

およそ三か月ごとに季節が変わるって、本当に目まぐるしい。長袖引っ張り出して、半袖引っ張り出して、また長袖引っ張り出してって、ホント忙しない。

 

さて近頃、「倍速」という言葉をよく目にするようになった。

先日も日経や読売に倍速に関する記事が掲載されていた。

デジタル化に伴い、待っていられない人が増えたとか。

たとえば、音楽。

配信される楽曲で人気があるのはイントロが「ゼロ」秒のもの。

定額のサブスクリプションで音楽を聴くようになった昨今、少しでも多くの曲を聴きたい人が増え、歌い出しからサビまで時間がかかる曲は敬遠されるらしい。

とはいえ、楽曲の中には、このイントロなくしてはというものも結構あると思う。

たとえばオフコースの「眠れぬ夜」とか。サザンオールスターズの「真夏の果実」やユーミンの「翳りゆく部屋」、スピッツの「渚」や「遥か」など。

聖子ちゃんの曲なんかも印象的なイントロをもつ曲が多い。「Rock’n Rouge(ロックンルージュ)」や「Pearl White Eve(パールホワイトイヴ)」、「ガラスの林檎」、「Strawberry Time(ストロベリータイム)」等々。

そんな心ひかれるイントロ曲をいくつも聴いているうち、ある日いきなり、前置きもなく歌い出すイントロゼロの良曲に出会うと、新鮮味を覚え、心を掴まれる。

エレカシの「今宵の月のように」とか、昔々に聴いたベリンダ・カーライルの「Heaven is a place on earth」なんて、いまだに曲の出だしを鮮烈に覚えている。

昔はサブスクなんていうシステムがなくて、少ないお小遣いからLP買ったりCD買ったり、友人達とカセットテープに録音しあったりだったので、そもそも選択肢が少なく、だからじっくり聴くことが多かったかな。

 

他には、オンラインで配信される大学の講義の録画を倍速視聴するという例もあった。これは分からないでもない。

私もNHKプラスの朝のニュースは1.5倍速で観ている。

要点を箇条書きにして貰う感覚で、とにかく手早く情報収集するためだ。

ところが驚いたのは、ドラマや映画でさえ倍速で観る人がいるということ。

ドラマの間や情景描写が嫌で、少しでも早く先を知りたいという理由らしいが、それなら敢えて観ない方がいいような気がする。なんだか時間がもったいない。

映画やドラマって、役者のセリフ回しや表情、間合い、風景など、言葉に依らないシーンが物語るものを、あるときは能動的に探り、あるときは受け身で感じるといった行為を要するものだと思うので、倍速で観るぐらいならネットで検索してネタバレをさくっと読んだ方がいいような気がする。

 

まあ、倍速もあればあったで便利だし、個人の嗜好はそれぞれだけど、個人的には使い分けをして、十分な時間を割いて味わう、浸るという行為も大事にしたいと思っている。心を揉み解す感じで。

 

B3

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