Bの響宴

リタイヤを迎えた親のための認知症予防プログラム - 「ひとまず家族でブログやります。」(B型一家ほぼ全員参加型企画)

後宮の烏

 

後宮の烏 (集英社オレンジ文庫)

後宮の烏 (集英社オレンジ文庫)

 

 基本的にラノベ好きであるが、そうたくさん読んでいるわけでもない。
彩雲国物語』と『少年陰陽師』にハマって以来、この二つがラノベ括りになることを知り、あわせてラノベというジャンルを知った。
文学作品というには内容的に軽いけど、面白さでは引けを取らない。むしろハマったら大変である。何しろ読まずにはいられない。追っかけずにはいられない。その辺りは漫画やミステリー小説に通じるものがある。
昨今、ラノベに括られる作品は数多く世に出ている。ラノベ花盛りどころかラノベ洪水である。執筆に挑戦する人も多い(特に異世界ファンタジーもの)。
でもあまりに多くて逆に引いてしまう。タイトルからして似たり寄ったりのものが多いし、どれが面白いか調べるのもめんどくさい。
そんな中、たまたま見つけたのがこの『後宮の烏』。タイトルとあらすじに引かれて久々にラノベを読んでみた。
中華風ファンタジーかつ後宮ものという、好みの直球ど真ん中的作品(謎)であるが、のっけから引き込まれた。ラノベにありがちな浮ついた感じがない。設定もしっかりしているし、文章もよい。読者レビューで大人向けラノベと書いている人がいたが、そんな感じ。いや、ラノベに括らなくてもいいんじゃないかなとさえ思う(『しゃばけ』みたいに普通にファンタジー作品)。
内容はネタバレになるから書かないけど、4つの話が時系列で進んでいく。ミステリー仕立てかつ烏妃の謎と皇帝との関係がうまく絡まりあって、本当に読み応えがあった。
他の読者さんと同じくシリーズ化を望む。
是非とも続編が読みたい。

以上、小説は文句なしによかったけど、ひとつだけ残念なことがあり。
表紙絵について、烏妃のバックに皇帝の高俊(多分)がひっそりこっそり描かれていることに後で気づいた。この高俊がねえー。もちっとどうにかならんかったかなー、特に髪型。現代の若者じゃないんだからさー。ここだけ見たら読む気も失せるがな。
昔の中華もの、日本ものファンタジーラノベの挿絵で、いいと思ったものはほとんどない。唯一、角川文庫版『彩雲国物語』の新装カバーのイラストは評価できる。顔が見えない仕様になっているからかも知れないけど。w

 

☆B2

Copyright © 2015 BBB All Rights Reserved.