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Bの響宴

リタイヤを迎えた親のための認知症予防プログラム - 「ひとまず家族でブログやります。」(B型一家ほぼ全員参加型企画)

映画「眺めのいい部屋」

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1986年、イギリス映画。

アカデミー賞に8部門ノミネート、うち、脚色賞と衣装賞、美術賞の3部門を受賞した本作。

観たことはないけれど、タイトルだけは聞いたことがあるという人も多いのではないかと(特に中年世代以上の方)自分もその口で、タイトルには聞き覚えがあった。

どんな内容かなーと試しに観始め、最後まで観てしまった。

出演はヘレナ・ボナム=カーター、マギー・スミスジュディ・デンチ、、、等々。

幾つになっても可愛らしいヘレナ・ボナム=カーターが愛くるしいことこの上ない。

※ネタバレ 以下、映画のストーリーにも触れていますので、これからご覧になる方はご注意ください。】 

 ストーリーの舞台は20世紀初頭。

ヘレナ演じるイギリス良家の令嬢ルーシーが旅先のフィレンツェで出会った男性ジョージ(ジョナサン・サンズ)と恋に落ちる、という、まあそういう話です。

旅先となるイタリアの景色やイギリスの田園風景が秀逸。麦畑でのジョージとのキスシーンも素敵。

なかでも特筆すべきは登場人物が皆個性的で、出番が多い少ないにかかわらず、一人一人強く印象に残った点。これが無かったら正直この映画の良さがよく分からないままに終わっていたことと思う。

 

マギー・スミス演じる、ルーシーの年の離れた従妹シャーロットはイタリアへの旅の付き添い役も務めた。

常に「あらあら、どうしましょう(オロオロ)」っていうタイプの人(笑)

ルーシーは彼女のことがちょっぴり苦手だったんだけれど、最終的にはたぶん好きな人になったと思う。

シャーロットにはいつも悪気が無い。でも、他の人にとっては災いとなることを引き起こすこともある。それでも憎めない人。マギー・スミス演じるシャーロットは本当にそういう人で、私は最初から結構好きなキャラクターだった。

イタリアで知り合う、ジュディ・デンチ演じる女流作家との掛け合いがコミカルで面白い。

好奇心旺盛、我が道を行く風の作家とオロオロシャーロット。それをジュディ・デンチマギー・スミスが演じていたら、おそらくどんな感じかは想像に難くないかもしれない。

 

旅先のイタリアでも出会う、ルーシーの地元教区のビーブ牧師、御者のイタリア人、ジョージの父親、ルーシーのママ、茶目っ気たっぷりの弟、年老いたアラン姉妹・・・それぞれの顔が蘇る。

忘れてならないのは、帰国後のルーシーと婚約したものの、後に婚約を破棄される気の毒な貴族の青年、セシル。ダニエル・デイ・ルイス演じるセシルは見目麗しいにも関わらず、なんか変な人・・・もとい、独特な方。

でも、私はセシルが大好き。ルーシーを見つめるセシルの眼差しも大好きだし、母親に、子供はルーシーのように育てたいと語った時のセシルの表情がとても可愛らしかった。

ただ、ビーブ牧師が言っていた通り、情熱的にベートーヴェンを弾く女性(=ルーシー)にセシルは合わなかったのだろう。麦畑で突然抱き寄せるジョージタイプがルーシーには合っていた。ただ、それだけのこと。

ルーシーから結婚出来ないといわれた後、ひょろりとのっぽなセシルが背を小さく丸めて靴を履いている姿は本当に可哀想で、、、背中をさすってあげたくなるほどだった。

女はルーシーだけじゃないぞ、と。セシルの花嫁さんは別のところにいるだけのことだ、と。

かと言って、セシルを捨てたルーシーも憎めないのだ。ジョージの父親に向けた涙でぐしゃぐしゃの顔を見ていたら、同様に背中をさすってあげたくなる。

そして、自分はもう若くはないんだなあ、って事をあらためて思い知らされる。

でも、寂寥感は感じない。むしろ、何とはなしに温かいものを感じる。

"眺めのいい部屋"は待っていても割り当てられない。

 

なかなかおススメの作品です。

Author B3

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