最近の歌について思うこと。
寝付きが悪くて、夜中に二度、三度と目が覚める。
その度にラジオをつけて気を紛らわす。
3時台には、日本の歌心の歌というタイトル(確か)で、古い曲から比較的新しい曲まで様々なものを流してくれる。中にはまったく知らない昔のものもあったりして逆に新鮮だ。
そんな中、ある日ある時間、とある記事を目にした。
詳細はバッサリと割愛するが、要するに、最近は後世にまで残るような名曲が生まれにくくなっている、というものだ。
そうかも……と思う。
雨後の筍のように、次から次へと新しい曲がぼこぼこ生まれているようだが(何だか自分が子供の頃よりそのペースが速いような?)、心にかすりもしないものばかり。
たまにサビの部分がいいなと思う曲もあるが、サビだけなのである程度の期間が経つと忘れてしまう(年取ったからではない)。
まず、歌詞が頭に残らない。
どこかで聞いたようなフレーズが多く、意味深な言葉を並べているが、その実、ただの言葉遊び、中身はスカスカなものも多い。
次にメロディー。
これも、あれ、なんかのアレンジ?と思わせるようなものであったり、転調が多くてサビはいいんだけどあとはちょっとね的なものだったりで、やっぱり頭に残らない。
そういえば、ヒップホップって歌なのだろうか。
バックに曲らしきものは流れているが、ほとんど台詞をつぶやくか叫ぶかしている有り様は、ほとんど演劇なんじゃないの?とか思うわけだが。
翻って名曲と呼ばれるものを思い起こしてみると、そこには以下の共通点がある。
・メロディーが最初から最後まで単純で覚えやすい。
・単純な言葉を並べているだけだが、今までにない使い方で頭に残る。
老若男女、万人が受け入れやすい前提が揃っていると言えるだろう。
そんな歌は後世まで残る。
『銀座カンカン娘』の歌なんて、流行った頃に自分はまだ生まれてなかったけど、どこかで聴き覚えて、その後もしっかり頭に入ってるもんね。
およげたいやき君しかり、チェリーしかり。
何事もシンプルなのが一番なんだよね、と思いながら、真夜中のラジオから流れる『いつでも夢を』を聴いていた。
☆Author:B2